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2006年5月27日 (土)

日本よ、再び

Ishihara 『日本よ、再び』 石原慎太郎 産経新聞社 06年/4月刊

産経新聞のH14/11~H18/2までの月一の連載をまとめたもの。

愚痴ばっかり。相手はほとんど国政。
それと怒り。アメリカだけではなく、最近は中国にかなりご立腹のよう。

この人は文学出なので文体が文学っぽい。辺見庸と共通するところがある。主張するところは100%共通しないけど。
では、抜書き。

朝鮮半島の合併も歴史のうねりの上で行われたものだが、当時極めて不安定だった半島の政治情勢の中で、隣の清国か帝政ロシアか、あるいは日本のいずれを選んでのことかという追い詰められた政治状況の中で彼等の自主的選択として行われたという歴史的事実に他ならない。/その後日本が朝鮮半島で行った植民政策は、オランダがインドネシアで200万を越す人々を殺戮し、アメリカがフィリピンで40万もの独立運動者をバターン半島に閉じ込め餓死せしめ、イギリスが清国での阿片戦争を通じて行った膨大な数の殺戮侵犯に比べれば相対的に温和なものだったといえるに違いない。
#こんなことは言ってはいけないと思う。望んで反感買うようなものだ。

中国の産業経済は産業の工程の上流たる、新製品開発のための発想力もなく、ましてそのための新しい技術の開発能力もありはしない。あるのはただ中流の、労働組合も許されぬ非人間的条件下でのチープレイバーの大量生産体制だけでしかない。ちなみに下流の、自国製品の世界的販路での宣伝流通能力もありはしない。
#隣国をバカにするようなことを平気で言うのはどうかと思う。それに中国に対する認識に欠けている。先日紹介した立花隆「滅びゆく国家」から抜書き→さまざまな学会の専門学術論文誌が中国人の論文でいっぱいになりつつある。/日本人はとかく中国人を見下しがちで、経済力がついたといっても、技術は低いだろうとか、技術を身につけたといっても、先端技術の分野は遅れているだろう、技術は身につけても基礎科学のほうはまだまだだろうなどと思いがちだが、事実はそうではない。いま中国は、先端技術の分野でも、基礎科学の分野でも、世界のトップ集団の中にいる。

靖国が国際問題として蒸し返されるようになった切っ掛けのA級戦犯の合祀に関して、率直にいって私には納得しかねる点がある。というより私はA級戦犯の合祀には異議がある。
#この人は靖国に参拝はしていても合祀反対派らしい。過激な発言だけが注目されるが、小泉よりはしっかりと自分の考えを持っているので安心。

天皇陛下には是非々々とも靖国神社にお参りしていただきたい。それは「靖国」が決して政治問題などではなしに、あくまで日本の文化神髄の事柄なのだということを内外に示す決定的なよすがとなるに違いない。
#またまた過激な発言。そんなことをすれば隣国がどういう反応を示すことになるか。せめて分祀してからでしょうに。

問題発言をいくつかピックアップしましたが、それ以外も相変わらず過激です。でもこれまで読んだ中では一番おもしろくなかった。あまりに愚痴っぽいのが原因かなあ。

評価:6点

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コメント

ご苦労さんです、よくぞここまで抜粋したもんですね。おもしろそうなので読もうと考えたけど、高価なので図書館で借りるか、、

投稿: kuni | 2006年5月31日 (水) 10時22分

いつも読書レポート、参考にさせてもらってます。
ところで、ブログ、そのうちリンク張ってもいいですか?

投稿: うじーえ | 2006年6月 1日 (木) 03時33分

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