美しい国へ
『美しい国へ』 安倍晋三 文芸新書 06年/7月刊
以前から、この読書カテゴリーの中ではちょくちょく表明してますが、私は反小泉です。なのでその次にやってくる奴の敵情視察をしてみました。つまらん本でした。タイトルからして意味わからんし。。
しかし総裁選前にこういう本を出すところはしたたかですね。私みたいに嫌ってる人間まで買っちゃうんですから。
いつものように抜書きを少々。
「慎重派」が決まってもちだす理屈がある。経済制裁に踏み切った場合、相手の報復を受ける覚悟があるのか、また、相手がどう出てくるかについての綿密な計算があるのか、というものだ。/一見もっともらしく聞こえるが、覚悟が必要なのはこちらではなく、北朝鮮のほうなのである。あなたたちが誠意ある回答を示さなければ、日本は最終的には経済制裁をしますよ。生活が苦しくなるし、政権がゆらぐかもしれない。これを受けて立つ覚悟があなたたちにありますか-日本のほうがそう彼らに突きつけているのであって、けっしてその逆ではない。/二つ目の、綿密な計算があるのかどうか。これもわれわれよりは、北朝鮮のほうに突きつけるべき問いだろう。日本に経済制裁されたとき、あなたたちに成算はあるのか、と。
#ちっとも聞かれたことに対する答えになっていない。どうやねん?と聞かれて、いや、お前の方こそどうやねん?と聞き返してる子供のけんか状態やんか。この手のすり替えばっかし。。
2003年12月9日、小泉総理は、イラク復興支援特別措置法にもとづいて自衛隊派遣の基本計画を閣議決定した。そして派遣の理由を、テレビカメラをとおして、直接国民に語りかけた。/自衛隊派遣は、けっしてアメリカの要請に諾々としたがったのではなく、日本独自の選択であり、内閣総理大臣自ら発した命令であることを印象づけることになった。
#勘違いもはなはだしい。アメリカの言いなりとの印象は今でも持っている。当時でさえ、賛成反対はちょうど5分5分だったはず。都合のいいところしか見えてないんでしょう。
わたしたちが目指すのは、日本へ行って仕事がしたい、あるいは投資をしたい、と世界の多くの人たちに思われるような国、いいかえれば、だれにでもチャンスのある国であり、能力の活かせる国だ。/日本の国柄とその理想に共鳴して、子供を日本で教育したい、あるいは日本人になりたいという人がいたなら、大きく扉を開かなければならない。それはとりもなおさず、日本のダイナミズムにつながるからである。
#理想論は誰でも言える。総理大臣としてその理想と現実とのあまりのギャップをどれだけわかっているのか、はなはだ疑問である。靖国行って隣国を怒らしてる場合か?日本人になりたい?特にアジアでそんな人がたくさんいるか?
年金は必ずもらえるし、破綻しないように組み立てられている。もし破綻することがあるとすれば、それは保険料収入がないのに、年金給付をつづけていったときだ。いいかえると、いまのままの保険料水準と給付水準をつづけていけば、これからはもらう人が増えるのだから、将来はどこかで払えなくなってしまう。破綻するというのは、このことだ。だからそうならないように、保険料をどれくらい上げて、給付水準をどのくらい下げたらよいのか、という議論をしているのである。
#私らがもらう頃は給付水準とやらがめっちゃ低そう。。破綻してなければのことだけど。わかりやすく書いてもらっているけど、基本的に信用はしていない。ほんとにもらえるのか?
話題は広範囲に渡っているが基本的に表面をなぞるような記述ばっかり。でも日英同盟、自衛隊がらみの記述は、さすがタカ派、詳しかった。
評価:2点
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