« 次男坊 2戦2敗 | トップページ | オープンスクール »

2010年6月 7日 (月)

知らないと恥をかく世界の大問題

Photo 『知らないと恥をかく世界の大問題』  池上 彰

 角川SSC新書 09年11月刊

発売されて半年経つが今でも売れてるみたい。
うちの奥さんが買ったのを横取りして読んだ。2ヶ月前に読了したが、奥さんはまだ読んでる、とばらすと怒られるけど。

知らないことだらけで、自分用のメモとしていつものように抜書きすると恥をかくことになるけど、恥をしのんで、以下、抜書き。

 
・サブプライムローンとは、信用力の低い人や低所得者を対象に、高い金利で貸し出す住宅ローンのこと。「プライムローン」が一般の人向けの住宅ローンであるのに対し、「サブ」は〝準ずる〟という意味ですから、普通より条件の悪い「格下のローン」、言うなれば、消費者金融の住宅ローン版のようなものです。

 
・今や68億人・・・/国連は、2050年には世界の人口は90億人に達すると予測しています。/日本だけのことを考えると、「少子化が問題」ということになりますが、世界全体で考えると「人口の急激な増加が問題」ということになるのです。

 
・インフルエンザウィルスにはA型、B型、C型の3種類があり、A型は人間も動物も感染します。このA型のウィルスには、HとNという2種類のタンパク質の突起があります。Hは「ヘマグルチニン」、Nは「ノイラミニダーゼ」の頭文字をとったもの。/ウィルスはHの突起で細胞に取りつき、細胞の中で自分のコピーを大量に生産。Nの突起を使って細胞膜を破り、外に出ていきます。/Hは16種類、Nは9種類。つまり、組み合わせによって144種類のA型ウィルスがあることになります。/新型が心配されていたウィルスは「H5N1」型。これが「鳥インフルエンザ」です。

 
・イランは、イラク戦争を見て「イラクがアメリカから攻撃されたのは、イラクが核兵器を持っていなかったからだ。核兵器を持っていれば、アメリカも報復を恐れて攻撃できないだろう」と考え、核兵器製造までを視野に入れているのではないかとみられています。「核のない世界」を掲げるオバマ大統領が、イランに対する経済制裁を発動するとなれば、日本にも協力を呼びかけてくるでしょう。/日本は伝統的にイランと友好関係を築いてきました。日本が輸入している原油の15%近くはイランからです。イランの石油は日本の生命線。さて、日本はどうするべきか。/イランの核問題とは、実は日本の問題でもあるのです。

 
・中央・南アメリカはアメリカにとって「裏庭」。過去には左派政権が誕生すると軍事介入をしてでも政権をひっくり返してきたのですが、そんな時代も終わりです。/ベネズエラとボリビア、キューバによって、反米ネットワークが形成されました。ベネズエラは経済危機に苦しむキューバを資金面で援助し、キューバはレベルの高い医療技術を生かしてボリビアに医師を派遣。ボリビアはそのお礼に、農産物を供給しているのです。/さらにチリ、ペルー、ブラジル、アルゼンチン、ウルグアイ、エクアドル、ニカラグアにも左派政権が誕生しています。/一口に左派政権といっても、すべての国が社会主義路線を歩む反米国家ではないのですが、中央・南アメリカでの左派政権誕生は、貧富の差を拡大させたアメリカ型「グローバリゼーション」に対するアンチテーゼでした。

 
・最近になって厚生労働省は、実質経済成長率が今後、長期にわたってマイナス1%前後で推移すれば、積立金は2030年に枯渇して制度が破綻するという試算結果をまとめています。・・・/保険料を払っていない人もいるので、まじめに年金保険料を納めてきた人が損をすることのないような、しかもリタイアしたらみんなが必ず年金がもらえるようなシステムをつくるには、十数年かかるといわれています。/しかし、今のうちに制度設計をしておかないといけません。これは一刻を争う問題。長妻昭厚生労働大臣には期待したいものです。

 
・なぜ橋下知事は「国は詐欺集団」とか「ぼったくりバー」とか言うのかというと、これは国の直轄事業のことです。国が決めた公共事業に対し、地方が一定割合を支出する「負担金」があるのです。その負担金は、地方自治体が工事費の3分の1、維持管理費の45%を負担する仕組みです。道路、河川、ダム、港湾などの事業に分かれているのですが、この負担金の内訳を明示しない国の支払い要求を「ぼったくりバーみたいな請求書」と言ったのです。

 
・地方も早く国からの独立を目指したほうが健全です。/そうすれば役人の数は減ります。これまで、日本でさまざまなモノの値段が高かったのは「役人が多かったから」という部分があります。役人が天下り組織をつくり、その関連会社や社団法人を養っていくための「費用」がモノの値段に上乗せされるのですから。ETCにしても携帯電話にしても、そうです。天下りがなくなるだけで、いろいろなものが安くなります。/天下りがなくならないのは、役所のシステムに問題があります。霞が関では、30代まではほぼ一斉に昇進するのですが、40代から出世レースが始まり、たったひとつの「事務次官」のイスを争います。この戦いに敗れた人は、身を引かなければなりません。・・・/役所の中でピラミッドを維持するために、みんな外へ出て行く。その人たちを養うために天下り先があるのです。天下りに流れている税金は年間で約12兆円。/民主党は天下りを廃止すれば、6.1兆円の資金が浮くと言っています。/天下り役人を民間企業に受け入れてもらうには限度があります。そうなると、天下り法人に受け入れてもらおうとします。また国は、そこがきちんとやっていけるように補助金を出したり、いろんな仕事を発注したりします。もちろん、そのお金は税金です。役所が効率的な運営ができる分、そのコストが社会にかかり、それは、われわれにのしかかってくるのです。/民間企業では、同期から取締役が出たからといって辞めたりしませんね。役所もそうすればいいのです。定年まで雇用する。そうすると、役所のコストはこれまでよりかかりますが、その分、社会的なコストは大幅に削減できます。/人口が1億人を超えている国で、こんな中央集権の国は中国とロシアくらいのもの。

 
・日本は会社員の場合、確定申告をする必要がありません。会社が従業員に代わって所得税の計算をし、納税までしてくれます。1年間に会社が社員に払った給料について税金を計算し、会社がまとめて税務署に払ってくれているのです。/このシステムは一見、親切なようですが、自分がいくら税金を払っているのか無関心になってしまいます。/アメリカの場合は、会社員も含めて所得のあるすべての人が確定申告をしなければなりません。おのずと税金を「払っている」という自覚が生まれます。「タックスペイヤー」つまり、納税者ではなく「税金を払っている者」としての意識が生まれるのです。/そもそも税金は、「納めるもの」ではなく「払うもの」。だから、政府が税金の無駄遣いをしたら、厳しい目を向けられるようになる。

 
・民主主義国家における政権交代とは、「無血革命」です。戦場で銃弾が飛び交うのではなく、人々が投票することで、権力が移動するのです。「革命」は、それまでの政権によって利益を受けていた集団が利権を失い、政権から見放されていた人々が利益を受けるようになること。民主党政権になって、鉄とコンクリートの公共事業に投じられていた税金は、子育てや授業料の負担軽減に投入されることになりました。/選挙とは、「私たちの税金の使い道を決める人」を選ぶ過程でもあります。私たちの税金の使い道が、大きく変わりつつあるのです。

 
評価:8点

 

|
|

« 次男坊 2戦2敗 | トップページ | オープンスクール »

コメント

必読書の紹介!感謝します。 アウトライン&抜き書きまで書いていただいてさらに感謝!! 早速今日は本屋へ!!

投稿: Birdman | 2010年6月 8日 (火) 05時35分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 次男坊 2戦2敗 | トップページ | オープンスクール »