« 来来亭メモ | トップページ | 1/21 「泳」 2150 »

2012年1月16日 (月)

人生の9割は40代で決まる

40 『人生の9割は40代で決まる』

 和田秀樹 中経出版 2011年11月刊

この手の本に書かれていることはおおよそ想像つくのであまり手に取らないようにしているが、近所の書店のビジネス書コーナーで1位だったのでつい買ってしまった。。

おおよそ想像つくとは言っても、どうしてもひっかかるのでいつものように抜書き。

一般的な自己啓発本とは異色な情報も入ってたりしたのはよかった。

 
○中国産の安い製品がこれだけ大量に日本に入ってきているにもかかわらず、対中国の貿易収支が、第三国経由のものも含め、現状でも黒字なのは、中国人の間で日本製品の人気が非常に高いからです。一方で日本の貿易収支が赤字の相手国はどこかといえば、製品のブランド力が高いイタリアとフランスです。つまり、中国人も不況下の日本人も「ブランド品」なら高くても買うということです。/今後は、日本製品のブランドイメージをいかに高くするかということが、ますます重要になってきます。日本のメーカーが、コストカットのために、製品をメードインチャイナやメードインマレーシアにしてしまうと、中国やマレーシアの技術レベルでも生産可能なものというイメージがつき、製品のブランドイメージが損なわれます。/・・・多くの日本のメーカーがコストカットに走った結果、中国市場ではすでに、日本製品のブランド力にかげりが見えてきているともいわれます。2011年1月から4月の段階で、中国の最大の輸入相手国は日本からEUに移っています。

 
○10年後の日本がどうなるのかは、いまの時点では誰にもわからないことですが、ひとつ確実にいえることがあるとすれば、中国語を習得したり、中国人相手のビジネスを考えることは生き残りの手段になるということです。/・・・/端的にいえば、私はこのままいけば、いずれ日本は中国の属国になると思っています。政治面や武力的な問題以前に、残念ながら日本の経営者たちの能力があまりにも低いからです。/・・・/中国はリーマンショック後、貿易が振るわなかった時期に、それまでため込んでいた外貨などを使って内需を拡大し、一時的にはほぼ輸出に頼る必要がない状態をつくり出しました。外国にものを買ってもらわなくても、十分内需でやっていけるということは、外国に対して強気な態度に出られるということを意味します。/日本もかつては内需の強い国でしたが、日本の経営者たちは「労働者は一歩会社の外に出たら消費者になる」ということを考慮せず、人件費を下げ続けることによって、自分で自分の市場を狭めてしまいました。内需が落ち込めば外国にものを売らなければならないので、さらに従業員の給料を削って安売り競争に出るはめになり、日本のブランドイメージの低下を招いているのが現状です。/・・・/これから中国がどんどん日本の企業を買い進めるようなことになれば、自分の会社がある日突然中国企業に乗っ取られ、正月に日の丸の旗を自宅にかかげているような日本人社員はクビを切られる、などということが現実にならないとは限りません。/本当に愛国心があるなら、いますべきことは反中国的なアピールなどよりも、どうすれば中国に頭を下げなくて済むようになるかを本気で考えることだと思うのですが、残念ながらそれを考えている人はほとんどいないように思います。/日本の経営者が変わらない限り、10年後の日本はおそらく中国の悪口のいえない社会になるでしょう。・・・/・・・/さらに学力低下の問題も考え合わせると、この国は今後かなり没落するだろうと予想しています。本格的に没落して、近隣の国に笑われる存在になって初めて奮起できるようになるのかもしれませんが、おそらくアジアでは北朝鮮の次に「ダメな国」になるといっても大げさではないでしょう。

 
○増税というなら、所得税や相続税の累進課税を強化するという発想もあり得るはずです。かつて日本もアメリカも、課税の累進度が高かった時代は、高額所得者からごっそり税金をとるかわりに中流層にお金が行き渡り、中流層が消費の主役となって製造業を活気づかせていました。日本もアメリカも、資本家の都合に合わせて累進度を低くしたところから、製造業の凋落が始まっているのです。/中流層が分厚い国ほど強いということは歴史的にも明らかなことです。にもかかわらず、勉強していない人が増えているために、増税イコール消費税という前提で議論が行なわれてしまう状況になっているのです。/累進課税を強化して、金持ちからどんどん税金をとって貧富の差を小さくするべきだとテレビで主張する人は誰もいません。コメンテーターをはじめ、テレビの情報の送り手側は、そんなことになれば損をする人が大半なのですから当然です。/・・・/1980年代からの20年間に、高額所得者に対する最高税率が大幅に下がったことにより、高額所得者層の手取り収入は増えました。単純に税率が3割ほど下がったわけですが、それによって年収1億円の人は手取り収入が3000万円増えることになります。減税というやり方は、高所得者にとってはメリットが大きい半面、もともと税率が低い低所得者層にとってはほとんど収入が増えず、実質的な恩恵は少ないのです。/・・・/このように、何も考えていなければ資産家のいいようにされてしまう社会で、政治に期待することもできないのが現状だとしても、「だまされない」ための勉強は不可欠だといえるでしょう。

 
○40代になったら、会社のためという名目で部下からわざわざ嫌われる役目を背負い込むことは、そろそろやめたほうがいいと思います。/よく、会社の代理人のごとく経費節減にやたらと目を光らせては、部下に煙たがられる人がいます。しかし、そんなふうにケチケチして多少経費を削ったところで、会社はそれを大して評価してはくれません。・・・/ほとんど報われないことに躍起になって、みすみす嫌われ者になる必要はないはずです。・・・問題にならない程度の経費の無駄遣いであれば目をつぶってやるなど、部下には鷹揚なところを見せておいても悪くはないと思います。

 
○今後も、日本のデフレは止まらないと私は予想しています。/景気浮揚のために労働者の給料を上げるという方策を、経営者たちがとろうとしない現在の状態が続く限りは、消費が上向く見込みはありません。/日本の経済はどんどん規模縮小に向かうはずです。国民の所得は増えず、少子高齢化によって消費はさらに減ります。車を例に挙げれば、今後は若年人口の減少で新たに免許を取得して車を買う人が少なくなる一方で、現在車に乗っている人たちは高齢化して運転ができなくなっていくので、国内の自動車の販売台数やガソリンの消費などは減り続けていくと考えられます。/そのように国内の消費が減り続けていくとすれば、生活必需品を中心にもの値段が上がることは考えにくく、少子化で不動産が余るので地価も下がります。総合的に見て、デフレはいっそう進んでいくと考えられます。

 
○積極的にいろいろな栄養素をとることを、年をとってからはより意識するべきです。なるべく多種類の食材を口にすることは、健康上とても好ましいことです。「家庭料理は体によく、外食は体に悪い」と考えられがちですが、この点を踏まえると、一概にそうとはいえないのです。/・・・/用意する料理の総量が多くロスが少ないため、多種類の食材が使用される外食は、バリエーション豊かな食材を効率よくとれるという利点があります。・・・一方で家庭料理の場合、少しずつたくさんの食材を使うのは不経済なので、どうしても一度の食事でとれる品目は少なくなりがちです。/・・・/外食をバカにするべきではありません。外でおいしいものを食べるのは、気分転換やストレスを癒やす手段としても、生活に組み入れて損はないものだと思います。

 
○「心の健康にいい考え方」とは、プラス思考でもなくマイナス思考でもない、あいまい思考のことです。/重要なポイントは「決めつけをしない」ということです。/40代に入ると、一般的に前頭葉が委縮し始め、知的機能の低下が見られます。前頭葉の機能には、感情や思考を切り替えるスイッチの働きもあるので、40代以降になるとその切り替えがうまくいかなくなり、ひとつの考えにとらわれるとそれに固執してしまう傾向が強くなりがちです。/人間は、年齢を重ねて人生経験が豊富になるにしたがって、決めつけから自由になれるように見えて、実際はむしろ「自分の経験ではこうだ」と決めつけるようになる傾向があるのです。

 
評価:8点

 

|
|

« 来来亭メモ | トップページ | 1/21 「泳」 2150 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 来来亭メモ | トップページ | 1/21 「泳」 2150 »