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2013年8月21日 (水)

零戦

Zerofighter『零戦 その誕生と栄光の記録』

堀越二郎 角川文庫 単行本は1970年刊

著者は、映画「風立ちぬ」の主人公のモデルとなった零戦の設計者本人。

設計を仕事としている人におすすめ。

零戦の設計については、以前読んだ柳田邦男の「零式戦闘機」で大体知っていたが、設計者本人が書いたものを読んでみた。おもしろさとしてはノンフィクション作家の柳田邦男が書いた物の方が上かな、物書きのプロだから。


以下、久しぶりに抜書き。

○私が尊敬する“ヘリコプターの父”イゴール・シコルスキーの自叙伝に、「自分の仕事に根深くたずさわった者の生涯は、一般の人の生涯よりもはげしい山と谷の起伏の連続である。」と書かれているように、大きな仕事をなしとげるためには、愉悦よりも労苦と心配のほうがはるかに強く長いものであることを言いたい。そして、そのあいまに訪れる、つかのまの喜びこそ、何ものにもかえがたい生きがいを人に与えてくれるものである・・・

○捩り下げとは、主翼の迎え角、つまり進行方向に向かって仰向いている角度が、翼端に近づくにつれ小さくなるようにすることを言う。こうすると、主翼のつけ根と、翼端とでは迎え角がちがって捩れた形の翼になる。これがなぜ空戦性能の向上に役立つかというと、ふつうに翼全体を一様の迎え角にしておくと、この飛行機のような先細翼では、機全体が大きな迎え角で飛ぶとき、まず翼端のほうから翼が揚力を失って、いわゆる翼端失速という現象を起こす。このため意図しないのに片翼が下がり、横の安定性が悪くなってしまう。だから、あらかじめ翼端の迎え角を小さくしておけば、飛行機全体が大きい迎え角で飛ぶときも、翼端失速を防ぐことができる。


評価:8点

 

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