読書

2012年2月29日 (水)

健康ストレッチ

Photo 『痛みと歪みを治す 健康ストレッチ』

 伊藤和磨 池田書店 2012年8月刊

首+肩+腰+足についてのストレッチ解説本。痛みに効くストレッチと予防のためのストレッチに分けて解説されている。

解説は女性モデルによるカラー写真でグッド。この本はマッスーのお薦めでもある。モデルをお薦めやったか?

腰に関するストレッチしか実施していないが、伸ばすべき筋肉がとてもよく伸びてこれは使える。痛みについては楽になるのでOK。歪みについては連用の結果に期待。

著者は「腰痛はアタマで治す」と同じ。

カバーに「開きやすい本 開いたまま置ける特殊製本」と書かれているが、開いたまま置けない。写真を見ながらストレッチしたいのにできない。そこがちょっと残念。

 
評価:9点

 

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2012年2月28日 (火)

一流の男、二流の男

Photo_2 『一流の男、二流の男』 里中李生

  三笠書房 2011年10月刊

近所の書店のビジネス書コーナーで1位だったのでつい買ってしまった。先月も同じことを書いたが、そのときは8点を付けた本だったのでよかったが、今回はひどい。騙された感がある。その書店のランキングの信用度が一気に落ちた、以後気を付けよう。

だいたいこんなタイトルの本を買うこと自体、一流ではないな。反省。

偏見に満ちている。というより偏見しか書かれていない。サラリーマンをバカにし過ぎている。ネットでの評判もすこぶる悪い。こんな本を買ってはいけない。金の無駄だし、とにかく時間がもったいない。

1ヶ所、抜書き。

○人生を一からやり直すチャンスはめったに来ない。きっかけが作れないのだ。皆、きっかけを作れないまま怠惰に時を過ごし、年老いていくのだ。もし、リストラというきっかけをもらったら、幸運だと思わないといけない。

まあ、こういう考え方もありだな。
0点を付けてもよかったが、1ヶ所抜書きしたので、

評価:1点

 
 
ほりやんは一流だったなあ。。

 

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2012年2月22日 (水)

腰痛はアタマで治す

Photo 『腰痛はアタマで治す』 伊藤和磨

  集英社新書 2010年8月刊

腰痛を治すというより、腰痛予防に重きを置いている。帯を見ると著者は元Jリーガーということなので経験談が多くを占めているのかと思いきや、腰痛の仕組みなんかがきっちり書かれておりけっこう賢い本だった。

腰痛予防には日常の姿勢が大事ということがよくわかり、とてもためになった。

 
以下、抜書き。#は感想。

 
○腰痛は1回の大きな負担によって起こるのではなく、長年の不良姿勢と不適切な屈み動作の繰り返しにより、腰部の組織に微細なダメージが蓄積した結果だ・・・、多くの場合、腰痛を自覚した瞬間の動作は「きっかけ」にすぎず、それよりもずっと前から腰痛の黄色信号が点滅していたのに、それに気づかなかっただけだ・・・

#経験的にまさしくその通りだと思う。

 
○関節の周辺にある筋肉で言えば、関節を効果的に動かすのがグローバル筋(表層)、関節の支持・安定に関与するのがローカル筋(深層)ということになります。/・・・/マシーンを使った筋力トレーニングで強化されるのはおもにグローバル筋です。ボディービルディングのような筋トレをすれば、体が丈夫になり、腰痛も改善できると誤解している人が多いのですが、スポーツなどにおけるパフォーマンスのためや筋肉を肥大させるためのトレーニングと、腰部を安定させるためのトレーニングは全く別物です。

 
○立っている時の椎間板にかかる圧力を1とすると、両足を床につけての腹筋運動で椎間板にかかる圧力は2.1倍になるが、台に足をのせて行う腹筋運動では0.35倍と低くなる。

#これは知らなかった。実践しよう。

 
○ニュートラルポジション(座った状態)の時の脊柱起立筋の内圧に比べ、上体が30度屈曲している時の内圧は4倍、・・・あぐらをかいた時の内圧も、ニュートラルポジションの場合と比較すると8倍となっています。/背もたれに腰と背中をつけた場合は、ニュートラルポジションよりも内圧が低くなり、足台を置いて膝が股関節よりも高くなるような座り方でも、ニュートラルポジションとほぼ同じくらいの強さです。

 
○オートマティック車では、左足をフットレストに置かずに床で遊ばせている人が多いため、常にアクセルを踏む右足が前に出た格好になり、骨盤が左に捻じれてしまい、腰痛の誘発要因となるのです。

#運転時はかなり腰が痛いが、次からはフットレストを活用しよう。

 
○もしギックリ腰になってしまったら、まずは、「48時間はアイシング(冷却療法)」です。横向きに寝て、市販のロックアイスを袋ごとタオルに包んで12~15分間、感覚がなくなるまで直接患部に当てます。1時間以上間隔をあけてから再びアイシングを行います。これを3~4回繰り返すと次第に痛みが和らいできますが、痛みと熱感が残っている間は、できるだけ同じ要領でアイシングを繰り返し行うようにしてください。ギックリ腰が起きた直後は、激しい痛みでほとんど身動きができなくなっているので、ひとまずアイシングして動けるようにすることが大切なのです。/氷によるアイシングは消炎鎮痛効果がとても高く、痛みの激しい急性期の症状だけでなく慢性的な症状にもたいへん効果があります。

#慢性的な痛みに対して冷やすのはちょっとこわいが、、要調査。

 
評価:9点

 

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2012年2月 7日 (火)

エイジ

Photo 『エイジ』 重松清

 新潮文庫 単行本は1999年刊

 
「とんび」があまりに良かったので重松清の代表作をチョイス。数ある代表作の中でどれにしようか迷ったけど14歳ものにした。自分の子どもが14歳のうちに読んでおこうと思って。

中学2年、14歳の少年の一人称による物語。とってもリアル。とはいえ、自分が14歳のときどんなだったか、そんなにはっきりとは思い出せない。

中学生が読んだらどう感じるんだろう。衝撃的かなあ。子どもにもとりあえず薦めてみよう。

 
評価:9点

 

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2012年2月 2日 (木)

9割の腰痛は自分で治せる

9 『9割の腰痛は自分で治せる』

 坂戸孝志 中経の文庫 2011年6月刊

著者が開発した「腰痛緩消法」のPR本。

マッケンジー体操に失望したので次はこれを読んでみた。そして実際にやってみたところこれはいけそう、と最初は思った。

しかし肝心のやり方がわかりにくい。「腰痛アカデミー」なるものを主催していて、会員制で3万円必要とのこと。この本は所詮は商売のための導入のようだ。

こういうやり方はとても印象が悪くなると思うけどなあ。腰痛がとてもひどい人は藁をもすがる思いなので、3万円払って治るならいいと考えるだろう、と足元みてんじゃないの。とても志が高いような人ではないな。

とはいえ、この本に開示してくれてる内容だけでもある程度わかるので、しばらく続けてみたが、マッケンジー体操と同じく→悪化。本に書いてあるとおりになんてなかなかできないので適当にアレンジしてやってたのが悪かったのか?

マッケンジー体操と同じく、即効性はあるんだが、次に来る痛みがきつい。

やっぱり腹筋背筋か?

 
評価:4点

 

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2012年2月 1日 (水)

腰痛は自分で治せる

Photo_4 『腰痛は自分で治せる』 穴吹弘毅

 河出書房出版   2009年9月刊

副題は「本当に凄い「マッケンジー体操」を完全図解」

マッケンジー体操なるものに期待したが、要はうつ伏せになって上体を反らせるだけ。

腰が悪いのに反らせていいのか?腰痛持ちは誰でも思うはず。実際反らせてみるとその場の痛みは消え、これはいいかも、と思って1週間続けてみたが、結果→悪化。

腰痛は人それぞれだからね。
私にはマッケンジー体操は×だった。

それにしても上体を反らせるだけなのに、1300円。字が少なく中身スカスカな本。本としてはダメだ、これ。

 
以下、抜書き。#は感想。

 
○私の経験では、マッケンジー体操を行なって、その場で多少なりとも効果の出る腰痛は、2週間以内に90%がよくなってしまいます。

#オレは残りの10%か?そんなことはないだろう。

 
○日本の腰痛治療で不思議なのは「牽引療法」です。腰痛で整形外科を訪れたら、一度は牽引療法を経験したことがあるかもしれません。それほどよく行なわれている治療法のひとつです。/なぜ、この牽引療法が不思議なのかというと、多くの腰痛に効果がないにもかかわらず、用いられているからです。

#日本の整形外科にケンカ売ってるね。牽引したことないから詳細はわからんけど。

 
○整形外科では、・・・現実にはいったい何をしているのでしょうか。/はっきりいえば、「経過」をみているのです。日本では、腰痛で整形外科を受診した人のほとんどは、電気治療、牽引療法、痛み止めなどの薬を用いながら、「今後の様子」をみているだけのことです。「治す」ことを目的としているわけではありません。

#またまたケンカ売ってるね。まあ当たらずとも遠からずか?

 
○立っているときの椎間板内圧を100とすると、・・・/座ると、腰がラクになるかというと、そうではありません。背すじを伸ばしてイスに座ったときには、ただ立っているときより負担が大きく140もの内圧がかかります。/姿勢を悪くしてすこし前かがみになってイスに座ると、負担が増して185になります。/つまり、日常的な動作でもっとも腰に負担がかかるのは、悪い姿勢でイスに座ることなのです。イスに座る機会が多くなればなるほど、腰に負担がかかりやすくなり、腰痛もふえてくるのです。

#これはまったくうなずける。今の仕事は1日中座っているし、イスが最悪なので腰痛も当然か。イスを換えてほしいなあ。。

 
評価:3点

 

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2012年1月31日 (火)

空飛ぶタイヤ(上・下)

Photo Photo_2

『空飛ぶタイヤ(上・下)』 池井戸潤

 講談社文庫 単行本は2006年9月刊

著者は昨年「下町ロケット」で直木賞受賞。「下町~」を読んでみたいがハードカバーにはなかなか手が出ないので、文庫化されていて直木賞候補にもなり評価が高い「空飛ぶ~」を読んだ。

読み応えたっぷりで、かなりおもしろかった。

2002年の三菱自動車製大型トラックの脱輪による死傷事故と三菱自動車によるリコール隠しを下敷きとした小説。

2009年にドラマ化されたがスポンサー云々の事情で地上波ではなくWOWOWで放送されたらしく、ドラマの評価もかなり高い。そのうちDVDを借りて観たい。

どこまで事実に近いのかわからないが、三菱の印象はまちがいなく悪くなる。三菱側からのクレームはなかったのか?それとも事実に近いからOKなのか?

 
評価:10点

 

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2012年1月16日 (月)

人生の9割は40代で決まる

40 『人生の9割は40代で決まる』

 和田秀樹 中経出版 2011年11月刊

この手の本に書かれていることはおおよそ想像つくのであまり手に取らないようにしているが、近所の書店のビジネス書コーナーで1位だったのでつい買ってしまった。。

おおよそ想像つくとは言っても、どうしてもひっかかるのでいつものように抜書き。

一般的な自己啓発本とは異色な情報も入ってたりしたのはよかった。

 
○中国産の安い製品がこれだけ大量に日本に入ってきているにもかかわらず、対中国の貿易収支が、第三国経由のものも含め、現状でも黒字なのは、中国人の間で日本製品の人気が非常に高いからです。一方で日本の貿易収支が赤字の相手国はどこかといえば、製品のブランド力が高いイタリアとフランスです。つまり、中国人も不況下の日本人も「ブランド品」なら高くても買うということです。/今後は、日本製品のブランドイメージをいかに高くするかということが、ますます重要になってきます。日本のメーカーが、コストカットのために、製品をメードインチャイナやメードインマレーシアにしてしまうと、中国やマレーシアの技術レベルでも生産可能なものというイメージがつき、製品のブランドイメージが損なわれます。/・・・多くの日本のメーカーがコストカットに走った結果、中国市場ではすでに、日本製品のブランド力にかげりが見えてきているともいわれます。2011年1月から4月の段階で、中国の最大の輸入相手国は日本からEUに移っています。

 
○10年後の日本がどうなるのかは、いまの時点では誰にもわからないことですが、ひとつ確実にいえることがあるとすれば、中国語を習得したり、中国人相手のビジネスを考えることは生き残りの手段になるということです。/・・・/端的にいえば、私はこのままいけば、いずれ日本は中国の属国になると思っています。政治面や武力的な問題以前に、残念ながら日本の経営者たちの能力があまりにも低いからです。/・・・/中国はリーマンショック後、貿易が振るわなかった時期に、それまでため込んでいた外貨などを使って内需を拡大し、一時的にはほぼ輸出に頼る必要がない状態をつくり出しました。外国にものを買ってもらわなくても、十分内需でやっていけるということは、外国に対して強気な態度に出られるということを意味します。/日本もかつては内需の強い国でしたが、日本の経営者たちは「労働者は一歩会社の外に出たら消費者になる」ということを考慮せず、人件費を下げ続けることによって、自分で自分の市場を狭めてしまいました。内需が落ち込めば外国にものを売らなければならないので、さらに従業員の給料を削って安売り競争に出るはめになり、日本のブランドイメージの低下を招いているのが現状です。/・・・/これから中国がどんどん日本の企業を買い進めるようなことになれば、自分の会社がある日突然中国企業に乗っ取られ、正月に日の丸の旗を自宅にかかげているような日本人社員はクビを切られる、などということが現実にならないとは限りません。/本当に愛国心があるなら、いますべきことは反中国的なアピールなどよりも、どうすれば中国に頭を下げなくて済むようになるかを本気で考えることだと思うのですが、残念ながらそれを考えている人はほとんどいないように思います。/日本の経営者が変わらない限り、10年後の日本はおそらく中国の悪口のいえない社会になるでしょう。・・・/・・・/さらに学力低下の問題も考え合わせると、この国は今後かなり没落するだろうと予想しています。本格的に没落して、近隣の国に笑われる存在になって初めて奮起できるようになるのかもしれませんが、おそらくアジアでは北朝鮮の次に「ダメな国」になるといっても大げさではないでしょう。

 
○増税というなら、所得税や相続税の累進課税を強化するという発想もあり得るはずです。かつて日本もアメリカも、課税の累進度が高かった時代は、高額所得者からごっそり税金をとるかわりに中流層にお金が行き渡り、中流層が消費の主役となって製造業を活気づかせていました。日本もアメリカも、資本家の都合に合わせて累進度を低くしたところから、製造業の凋落が始まっているのです。/中流層が分厚い国ほど強いということは歴史的にも明らかなことです。にもかかわらず、勉強していない人が増えているために、増税イコール消費税という前提で議論が行なわれてしまう状況になっているのです。/累進課税を強化して、金持ちからどんどん税金をとって貧富の差を小さくするべきだとテレビで主張する人は誰もいません。コメンテーターをはじめ、テレビの情報の送り手側は、そんなことになれば損をする人が大半なのですから当然です。/・・・/1980年代からの20年間に、高額所得者に対する最高税率が大幅に下がったことにより、高額所得者層の手取り収入は増えました。単純に税率が3割ほど下がったわけですが、それによって年収1億円の人は手取り収入が3000万円増えることになります。減税というやり方は、高所得者にとってはメリットが大きい半面、もともと税率が低い低所得者層にとってはほとんど収入が増えず、実質的な恩恵は少ないのです。/・・・/このように、何も考えていなければ資産家のいいようにされてしまう社会で、政治に期待することもできないのが現状だとしても、「だまされない」ための勉強は不可欠だといえるでしょう。

 
○40代になったら、会社のためという名目で部下からわざわざ嫌われる役目を背負い込むことは、そろそろやめたほうがいいと思います。/よく、会社の代理人のごとく経費節減にやたらと目を光らせては、部下に煙たがられる人がいます。しかし、そんなふうにケチケチして多少経費を削ったところで、会社はそれを大して評価してはくれません。・・・/ほとんど報われないことに躍起になって、みすみす嫌われ者になる必要はないはずです。・・・問題にならない程度の経費の無駄遣いであれば目をつぶってやるなど、部下には鷹揚なところを見せておいても悪くはないと思います。

 
○今後も、日本のデフレは止まらないと私は予想しています。/景気浮揚のために労働者の給料を上げるという方策を、経営者たちがとろうとしない現在の状態が続く限りは、消費が上向く見込みはありません。/日本の経済はどんどん規模縮小に向かうはずです。国民の所得は増えず、少子高齢化によって消費はさらに減ります。車を例に挙げれば、今後は若年人口の減少で新たに免許を取得して車を買う人が少なくなる一方で、現在車に乗っている人たちは高齢化して運転ができなくなっていくので、国内の自動車の販売台数やガソリンの消費などは減り続けていくと考えられます。/そのように国内の消費が減り続けていくとすれば、生活必需品を中心にもの値段が上がることは考えにくく、少子化で不動産が余るので地価も下がります。総合的に見て、デフレはいっそう進んでいくと考えられます。

 
○積極的にいろいろな栄養素をとることを、年をとってからはより意識するべきです。なるべく多種類の食材を口にすることは、健康上とても好ましいことです。「家庭料理は体によく、外食は体に悪い」と考えられがちですが、この点を踏まえると、一概にそうとはいえないのです。/・・・/用意する料理の総量が多くロスが少ないため、多種類の食材が使用される外食は、バリエーション豊かな食材を効率よくとれるという利点があります。・・・一方で家庭料理の場合、少しずつたくさんの食材を使うのは不経済なので、どうしても一度の食事でとれる品目は少なくなりがちです。/・・・/外食をバカにするべきではありません。外でおいしいものを食べるのは、気分転換やストレスを癒やす手段としても、生活に組み入れて損はないものだと思います。

 
○「心の健康にいい考え方」とは、プラス思考でもなくマイナス思考でもない、あいまい思考のことです。/重要なポイントは「決めつけをしない」ということです。/40代に入ると、一般的に前頭葉が委縮し始め、知的機能の低下が見られます。前頭葉の機能には、感情や思考を切り替えるスイッチの働きもあるので、40代以降になるとその切り替えがうまくいかなくなり、ひとつの考えにとらわれるとそれに固執してしまう傾向が強くなりがちです。/人間は、年齢を重ねて人生経験が豊富になるにしたがって、決めつけから自由になれるように見えて、実際はむしろ「自分の経験ではこうだ」と決めつけるようになる傾向があるのです。

 
評価:8点

 

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2011年12月26日 (月)

采配

Photo 『采配』 落合博満

 ダイヤモンド社 2011年11月刊

オレ流、満載。

内容とは関係ないが、いたるところ太字化されていたり、言葉の一節や一文のみが1ページに大文字化して表記されていたり、とても読みにくい。そういう小細工は編集者の押しつけ以外のなにものでもないと思う。

以下、抜書き。

 
○・・・「俺は一生懸命やったのに」と憤慨しても道は開けない。上司や監督に「嫌われているんじゃないか」。そう考え始めた時は、自身を見る目が曇り始めたサインだと気づいてほしい。

 
○どうしても使う側と使われる側に考え方の違いがある以上、頑張っているつもりでも評価されなかったり、上司との人間関係に悩まされることはあるはずだ。その際に「ここに留まるべきか、別の道を探すべきか」を自分で判断しなければならない。そのためには、普段から目の前の仕事にベストを尽くすことが条件だ。/・・・/自分には何ができるのか正しく認識し、できないことはできるように努力し、できるようになったら質を高めていく。こうやって段階を踏みながら仕事に取り組めば、次第にその仕事は自分に合っているのか、あるいは別の分野で頑張っていくべきなのか、客観的な視点でも判断できるようになる。

 
○40代でも現役を続けられる選手が増えた理由はどこにあるのか。/スポーツ医学やコンディショニングが目覚ましく進歩したのも一因になるだろうが、最も大きな理由は、下(若手)からの突き上げが弱くなっていることではないか。

 
○人生はどこでチャンスが訪れたり、自分を生かせる仕事と巡り合えるかわからない。そう考えれば、仕事で思い通りの実績を上げられなかったり、希望の職種ではなかなか採用してくれる企業がなかったり、志望校に合格できず浪人している人たちも、決して「負け組」ではなく、勝利を目指す道の途中にいる人だと考えられる。/ただ、そこで自分が苦しい立場にあることを社会や他人の責任と考えているようでは、せっかく道は勝利につながっているのに、行き先を見誤ってしまうことになりかねない。/また、世間一般で言われている名門大学を卒業し、一流企業でバリバリ仕事をしているビジネスマンも、勝利を目指す道を歩んでいると言っていいだろう。それでも、仕事の内容に不満を抱いたり、将来は出世できるのかと不安になったりしている人もいるはずだ。しかし、自分には合わないと思える仕事が貴重な経験になることもある。肩書きの上では出世をしていなくても、組織にとってなくてはならない存在になることはいくらでもできる。/・・・/大切なのは現時点の自分が「勝ち組」なのか「負け組」なのかと自覚することではなく、ただひたすら勝利を目指していくこと。そのプロセスが人生というものなのだろう。

 
○「できることをしっかりやる」のが成果を上げる鉄則だろう。その一方で、「できることをしっかりやることこそが難しい」のも事実だが、部下が「あの人の言う通りにやれば、できる確率は高くなる」と上司の方法論を受け入れるようになれば、組織の歯車は目指す方向にしっかりと回っていくはずだ。

 
○どんな仕事でも、連戦連勝、つまり勝ち続けられることは至難の業だ。いい結果が続いている時に指揮官がイケイケになってしまったら、ほんの小さな負けにも必要以上に動揺し、焦りが次の負けを生み出してしまう。だからこそ、いい結果が続いている時でもその理由を分析し、結果が出なくなってきた時の準備をしておきたい。

 
○勝負の世界においては、一番と二番には、天国と地獄にたとえられるほどの差がある。/だが、最近スポーツ大会の閉会式を偶然テレビで見ると、会長だか大会委員長がこう言っているのを耳にした。「準優勝チームも、最後の最後までよく戦いました。最後は紙一重の差で負けてしまったけれど、準優勝おめでとう」/準優勝チームに「健闘を称える」と言うならわかるが、「おめでとう」はないだろう。

 
○自分がいいと思うものを模倣し、反復練習で自分の形にしていくのが技術というものではないか。・・・私の記憶を辿っても、プロ入り後にチームメイトや対戦相手の選手を手本にしたのは一度や二度ではない。模倣とはまさに、一流選手になるための第一歩なのだ。/・・・/家電品にしても雑誌にしても、どこかの会社が出した商品が評判になれば、他社は何のためらいもなく同じような商品を世に出していく。そこに競争が生まれ、老舗の売り上げを二番煎じが上回り、いつしか二番煎じがスタンダードになった例などいくつもある。大切なのは誰が最初に行なったかではなく、誰がその方法で成功を収めたかだ。

 
○通算500本塁打を初めて達成したのは誰かといえば、それは1971年の野村さんなのだ。この時点では、本塁打という記録の荒野を先陣切って駆け抜けていたのは野村さんであり、王さんは野村さんの背中を追う立場だった。プロ野球にもそういう時代があったのである。/野村さんが日本初の500本塁打という偉大な記録を打ち立て、それを追った王さんが野村さんを抜き去り、記録を600、700、800と伸ばした。「初」の歴史を紐解けば、その価値をさらに深く認識することができるのではないか。/・・・/今後、岩瀬が通算セーブ数をどこまで伸ばすかわからない。だが、仮に300台でユニフォームを脱いだとすれば、次代の投手はその記録を追い、抜き去っても400を目指すことができる。そうやってプロ野球は発展していく。同じように、どんな世界でも、かつての「初」を次代が抜き去り、新たな「初」が生まれていく。「我が社初の」、「我が業界初の」、「我が校初の」が、その世界を発展させていくという意味で、「初」の価値を再認識すべきなのだ。

#初200㎞は私だったが、初100マイルはトミハラさん、では初100㎞は?今の若い人は知ってるのだろうか?初100㎞はゴーダさん。さて、初300㎞は誰か?

 
○どんな世界でも円滑な人間関係を築くことは大切だ。しかし、「上司や先輩が自分のことをどう思っているか」を気にしすぎ、自分は期待されているという手応えがないと仕事に身が入らないのではどうしようもない。物質的な環境がよくないと感じたら、上司に相談したり、改善の提案をすることは必要だが、人間関係の上での環境に関しては「自分に合うか合わないか」などという物差しで考えず、「目の前にある仕事にしっかり取り組もう」と割り切るべきだと思う。/人間味あふれる人と評判の監督が率いるチームでも、「このチームにいてよかった」と心底感じているのはレギュラークラス、すなわち監督に重用されている選手だけだ。/残念ながら、控えに甘んじ、いつまでも年棒の上がらない選手が「監督を慕っている」という話は聞いたことがない。同じように、100人の社員が100人とも「ここはいいな」と感じている職場などあり得ないのではないか。/組織の中には、いい思いをしている人とそうでない人が必ず混在している。ならば、職場に「居心地のよさ」など求めず、コツコツと自分の仕事に打ち込んでチャンスをつかむことに注力したほうがいい。運やチャンスをつかめる人ほど、このことをよくわかっている。

 
○やりがいのある仕事に巡り合えないと思っていても、だから不幸というわけではない。反対に会社で順調に出世しているからといって、それで人生がすべて満たされるわけでもない。ましてや、人生の素晴らしさは、誰と比べて幸せだから、というものではない。/大切なのは、何の仕事に就き、今どういう境遇にあろうとも、その物語を織り成しているのは自分だけだという自負を持って、ご自身の人生を前向きに采配していくことではないだろうか。/・・・/一度きりの人生に悔いのない采配を振るべきではないか。

 
○あの時、別の道に進むべきだったか。自分の人生はこれでよかったのか。/齢を重ねれば重ねるほど、あるいは人生がうまくいっていないと感じた時ほど、そうやって自分の人生を振り返るものだろう。だが、自分が歩んできた道は、すでに歴史になっているのだ。ならば、「これでいいんだ」と踏ん切りをつけることが、その先に進んでいくための原動力、次への一歩になるのではないか。私はそう考えている。

 
評価:8点

 

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2011年12月 7日 (水)

とんび

Photo 『とんび』 重松清

  角川文庫 単行本は2008年刊

帯にある、NHK土曜ドラマスペシャル放送決定、小泉今日子、の文字に惹かれて手に取った。

とんびが鷹を生む、という言葉があるが、そういう内容の父と息子の物語。12章からなるが、1章から泣かされてどうなることかと思ってたら、やっぱり、何度も号泣することに。。

小説ではあまり抜書きはしないが、いいセリフがあったので抜書きしておこう。

 
○・・・が悲しいときにおまえまで一緒に悲しんどったらいけん。・・・が泣いとったら、おまえは笑え。泣きたいときでも笑え。二人きりしかおらん家族が、二人で一緒に泣いたら、どげんするな。慰めたり励ましたりしてくれる者はだーれもおらんのじゃ。

 
○幸せになりんさい。金持ちにならんでもええ。偉いひとにならんでもええ。今日一日が幸せじゃった思えるような毎日を送りんさい。明日が来るんを楽しみにできるような生き方をしんさい。親が子どもに思うことは、みんな同じじゃ、それだけなんじゃ。

 
○後悔は悪いこととは違うよ。いっぺんも後悔せんですむ人生やら、どこにもありゃあせん。

 
○ケツからげて逃げる場所がないといけんのよ、人間には。錦を飾らんでもええ、そげなことせんでええ。調子のええときには忘れときゃええ、ほいでも、つらいことがあったら・・・のことを思いだせや。最後の最後に帰るところがあるんじゃ思うたら、ちょっとは元気が出るじゃろう、踏ん張れるじゃろうが。

 
○親が子どもにしてやらんといけんことは、たった一つしかありゃあせんのよ。/・・・なに?/子どもに寂しい思いをさせるな。

 
重松清、うまいなあ。

 
評価:10点

 

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